「続 意識の流れ」
最後は瞑想です 正しい瞑想をしましょう


第5章  田池留吉を思う
―私の目―



あなたは、私の目の中に何を見ますか。

私の目は、あなたの世界を映します。私の目の中に、あなたの世界が見えませんか。

「あなたの瞼(まぶた)を閉じて、そして、中の目を開けて、私の目を見てください。」

私は、セミナー会場で、このように言って、そして、瞑想状態になっていただきました。

瞼(まぶた)を閉じて中の目を開くとは、どういう意味なのか。そんなことできないと、大抵は思うものです。

しかし、一度やってみてください。

いいですか。

まず、ひとつ、ふたつ、みっつ……、丹田呼吸をして、あなたの瞼(まぶた)を軽く閉じるのです。

それから、瞼(まぶた)は閉じたままで、私「田池留吉」を思いながら、そして、少し意識的にあなたの瞼(まぶた)のほうに思いを向けてみてください。どうでしょうか。瞼(まぶた)の中にあなたの目があることを感じませんか。その感覚がありませんか。

その目を開けて、私を見る、私を思うのです。

その時々のあなたの状態により、様々な思いが心に伝わってきます。

私、田池の目は、いつもあなたの「心」の中にあります。

その目を通して、あなた自身が次から次へと飛び出してきます。素直なあなたがそこにいます。優しいあなたがそこにいます。あなたがあなた自身をたくさん感じていきます。

そうです、どんどんどんどん、私の目を見ながら、あなたの口を動かしてください。

あなたの口から、たくさんのあなたが飛び出てきます。

音を出すのです。心に詰まった思いを、音として吐き出すことは、その時点では大切なことでしょう。

音です。言葉にはならない叫びでもいいのです。それが、あなた自身の思いであって、日本人だから、日本語で語らなくてはならないことなどありません。

やがて、あなたの口から、デタラメ語が出てきます。私達は、そのデタラメ語を異語と呼んでいます。その異語が、自然に出てくると思います。

異語で、自分の思いを語ることをやってみてください。

肉では何を語っているのか分からずとも、そのようなことは一切気にせずに、口から出るがまま、流していきましょう。

そのために、あなたの目があり、口があります。

私の目を真っ直ぐに見ていくほどに、あなたが今いる場というものを、心に感じてきます。つまり、あなた自身を感じてくるのです。

「間違ってまいりました。申し訳ありません。」

涙とともに、思いが噴き上がってきます。何が間違っていたのか、どれだけ間違ってきたのか、心にどんどんどんどん響いてくるでしょう。

今世、私の目と出会った意識は、幸せだと私は思います。分かりますね。私の目と出会うということは、本当の自分を垣間見るということだからです。

しかし、本当の自分を垣間見ながら、やはり肉の目を開けて、肉の目を通して、自分の周りを見てしまうから、それは一瞬のうちにかき消されていくのです。

それでも、あなた自身は、意図的に時間を作って、瞑想を続けていってください。瞑想の中で、私の目と出会っていってください。悲しいときも、苦しいときも、落ち込んだときも、そして、嬉しいときは、なおさら、私の目と出会うように、日々精進してください。

私は、いつもあなたに答えています。

真っ直ぐにあなたの目を見て、真っ直ぐにあなたに答えています。どうぞ、あなたも、真っ直ぐに私の目を見てください。

幼子(おさなご)の目で私を見てください。