| 第二の人生 |
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| ― ラストチャンスです ― |
生まれてきた人間は、必ず死んでいきます。
あなたも、これから何年か、何十年かすれば、必ず死んでいきます。
しかし、それで終わりではありません。
あなたは、間違いなく、これからも、また生まれてくるのです。
そして、その間の時間は、すべてあなたのもの、あなたの時間だと記しました。
これから死んでいくまでの時間だけが、あなたの時間ではなくて、死んで、また生まれて、そして、死んでということを繰り返していく時間の中で、あなたは、途絶えることなく、流れているのです。
それを前提にして、まず、あなたが今から死んでいくまでの時間のことを考えてほしい、考えてください。
人間の誕生も死も、連続している時間の流れの中の点に過ぎないという事実が、あなたの心で感じられたならば、これからのあなたの生き方が、自然に変わってくるだろうと、私は、思います。
あなたの今の肉体は、いつかは何らかの理由で朽ち果てていくけれど、あなた自身は、何の変わりもなく、そこに存在しています。
つまり、私達人間の本当の姿は、今、目の前にある形を成しているものではないことを、私は、重ねて強調します。
では、自分達の今のこの肉体は何なのか。
これが自分でないとするならば、自分はどこにいるのか。
今、話をしたり、話を聞いたり、物を見たり、物に触れたりして感じているこの私は、いったい何なのか。
色々なことを考えてください。色々なことを思ってください。
本当に今、目の前にある自分を振り返ってください。
笑ったり、泣いたり、怒ったり、色々なことをしているけれど、その自分って何だろうかと。
そして、自分の時間ということについても、考えてみてください。本書の最初のほうでも記しましたが、ここでもう一度、あなたの時間について、思いを馳せていってください。
一秒、一分、一時間、今日、そして明日、来週、来月、一年後、時間は刻々と過ぎていきます。
その過ぎ去っていく時の流れの中で、自分というものを思う時、あなたの心に過(よ)ぎる思いとは、どのような思いでしょうか。
時は移ろい、周りの風景は変わるけれど、そして、それとともに、自らの肉体も衰えていくけれど、それとは関係がなく、この世には、決して消えない、変わらない何かがある。そう感じられたならば、しめたものです。
そうです。その決して消えない、そして、変わらない何かの中に、あなたは存在しているのです。
だから、あなたには、限りない時間と限りない空間があるのです。
生まれてくることと、死んでいくことは、あなたの中の点です。
永遠と続いていく時間の中で、あなたは生まれてくる(肉体を用意する)ことと、そして、死んでいく(肉体を捨てる)ことを繰り返してきたのです。
あなたは、生まれてくることと、死んでいくことによって、途切れるのではないのです。
あなたは、死んでからもずっと続いていって、そして、ある時点でまた生まれてきます。
自分は限りない時間の中にあるという感覚が、自分の中でつかめたなら、きっと何かしら、あなたの感じ方が違ってくると思います。
例えば、生まれてくるということは、肉体を持つということだから、以前とは違った顔形となって、自分は、どこかの国に現れてくる。
そして、死ぬまでの間に、色々な出来事や色々な人との出会いがある。
その繰り返しをしてきた。
そういうふうに思って、今を振り返れば、何か見方が違ってきませんか。
今現在の仕事に生き、仕事に賭け、あるいは家族のために献身してきたことについて、自分の中で、これまでとは何か少し、感じ方が違ってくるのではないでしょうか。
自分は、今の仕事、今の家族、その他、今の何々だけを考えてきたけれど、どうも、そこだけにこだわるのは、あまりいただけないことかもしれない。今の仕事や家族だけをとらえて、こだわっていくこと自体が、何かおかしいと感じてくるかもしれません。
そして、自分が今だけを見つめて、そこに思いを集中させていることが間違いだったとは思えなくても、少なくとも、それだけでは何か違っているような、何か、自分の中で釈然としないものが感じられれば、それでいいのです。